埼玉県越谷市で個人再生をする場合は弁護士にご相談を!
個人再生は、債務整理の手続の一つで、裁判所に再生案を認めてもらうことにより、借金を大幅に減額してもらうことができる手続です。
借金を帳消しにすることができる自己破産と異なり、個人再生は減額後の借金を分割で支払っていく義務が残ります。
それにも関わらず、個人再生には様々なメリットがあるため、借金に悩む多くの方に利用されています。
この記事では、埼玉県越谷市にお住まいの方で債務整理を検討している方を対象に、個人再生の特徴や手続の概要について解説いたします。
このコラムの目次
1.個人再生について
個人再生とは、大幅に減額された借金を原則として3年で分割して返済していく手続です。
減額後の借金を完済すれば、残りの分は返済する義務がなくなります。
個人再生の最大の特徴は、「住宅ローン特則」と呼ばれる制度を利用することにより、住宅ローンの支払いが残っている自宅の不動産を残したまま債務整理をすることができる点です。
「住宅ローン特則」は正式名称を「住宅資金特別条項」といい、住宅ローンなどの住宅資金貸付債権については弁済を続けて自宅不動産は処分されないようにしつつ、住宅ローン以外の借金を減額と分割払いの対象とすることができる制度です。
これは、自宅を残した方が、債務者が経済的に再出発をするためには好ましいという趣旨から設けられた制度です。
ただし、住宅ローン特則を利用するためには、住宅ローンの抵当権以外の担保が設定されていないこと、建物の床面積の半分以上が自己の居住用であることなど、いくつかの法律上の要件を充たしている必要があります。
この要件はやや複雑で一般の方にとっては難しい内容ですので、弁護士などの専門家に相談して、自分が住宅ローン特則を利用できるのか確認することをお勧めいたします。
2.個人再生の種類
個人再生には「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」の2種類があります。
小規模個人再生と給与所得者等再生では、利用のための要件、返済額、手続などが異なります。
小規模個人再生の方が通常は減額の幅が大きくなるため、小規模個人再生の要件を充たしている場合は小規模個人再生を選ぶのが基本です。
ただし、小規模個人再生では債権者の消極的な同意を得ることが要件となっていますので、異議を述べる可能性のある債権者がいる場合には給与所得者等再生を選択した方がよい場合もあります。
どちらの申立てを行うべきかは個々のケースによって異なりますので、弁護士などの専門家に相談するとよいでしょう。
3.個人再生の手続の流れ
続いて、個人再生の手続の流れについて解説いたします。
(1) 申し立て
個人再生をするためには、まず裁判所に対して個人再生手続開始の申立てを行う必要があります。
越谷市を管轄している裁判所は、さいたま地方裁判所の越谷支部です。
さいたま地方裁判所 越谷支部
〒343-0023 埼玉県越谷市東越谷9-2-8
048-910-0116(破産・再生係)
個人再生の申立てをするにあたって事前に確認しておくべき事項は次の7つです。
- 再生債務者が個人であること
- 負債総額が5,000万円以下であること
- 再生債務者に継続的収入があること(給与所得者等再生の場合は、給与等の定期収入の額の変動幅が小さいこと)
- 想定される減額後の債務を分割で毎月継続して返済できる返済能力があること
- 給与所得者等再生の場合は、計画弁済総額が可処分所得2年分より大きいこと及び過去7年の間に破産免責等を受けていないこと
- 住宅資金特別条項(住宅ローン特則)を利用する場合は、住宅ローン債権者の協力が得られること
申し立ての際には、手数料、予納費用(公告費用)、予納郵便切手を裁判所に納める必要があります。
(2) 開始決定
提出した書類に問題がなければ、個人再生手続の開始決定が出されます。それと同時に、裁判所は債権届出期間と一般異議申述期間を決定します。
債権者は、債権者一覧表の債権額に争いがある場合には債権届出期間内に再生債権届出書を提出することになります。そして、債権届出期間が終了すると、一般異議申述期間が開始します。債務者側は、一般異議申述期間内に再生債権についての認否をすることになります。
(3) 再生計画案の提出
一般異議申述期間が終了すると、裁判所に再生計画案を提出する必要があります。再生計画案とは、減額された借金をどのように返済していくかを記載した書面をいいます。
再生計画が遂行される見込みのない場合や、小規模個人再生において債権者の同意の要件を満たさなかった場合などには、裁判所は再生計画案を認可してくれません。
再生計画案が不認可となると、借金は減額されず、民事再生手続は終了してしまいます。
したがって、認可後に計画どおりに遂行することができ、債権者から反対されないような内容の再生計画案を作成することが重要になります。
(4) 再生計画認可決定
再生計画が認可され、認可決定が出されてから1か月~1か月半が経過すると、再生計画認可決定が確定します。
4.越谷市での個人再生は泉総合法律事務所の弁護士へ
以上のように、個人再生や住宅ローン特則を利用するためには複雑な要件を充たしているか一つ一つ確認する必要があり、申立てのための必要書類も利用する手続によって様々です。
書類に不備があると、スムーズに手続が進まなかったり、場合によっては再生案が認可されず自己破産するしかなくなってしまったりするケースもあります。
そこで、個人再生をするときには専門家である弁護士に依頼することをお勧めいたします。
個人再生の申立ては原則として住所地を管轄する裁判所に行いますが、個人再生の細かい手続は裁判所によって異なることがあります。
そこで、その地域における手続を把握している地元の弁護士事務所の中から、個人再生の案件を多く取り扱っているに弁護士事務所に依頼するのがよいでしょう。
越谷市、春日部市、埼玉東部地域、東武スカイツリーライン沿線にお住まい、お勤めの方は、個人再生を初めとした借金問題の解決実績豊富な泉総合法律事務所越谷支店の弁護士に、ぜひ一度ご相談ください。
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